【考察】新章は来るのでしょうか?──“待ち続ける”私たちへ

日記
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こんにちは!ぶどうです🍇
今日はちょっぴり真面目に…でもほんのり優しく、「信長の野望 Online(以下:信On)」の未来についてお話ししていきます。


「新章はまだか?」という問いは、希望と不安のあいだに

信Onの世界に生きていると、誰もが一度はこう思うはずです。

「次の章、いつ来るの?」🤔

最後の大型アップデート「天楼の章」は2019年1月23日。
それから今日に至るまで、もう6年以上新章は出ていません。

区間期間日数(約)
βテスト → β2テスト2002/12/18 → 2003/3/1486日
β2テスト → 公式発表2003/3/14 → 2003/6/1290日
公式発表 → 飛龍の章(正式リリース)2003/6/12 → 2004/12/15552日(約1年半)
飛龍の章 → 破天の章2004/12/15 → 2006/12/13728日(約2年)
破天の章 → 争覇の章2006/12/13 → 2008/3/26469日(約1年3ヶ月)
争覇の章 → 新星の章2008/3/26 → 2010/3/24728日(約2年)
新星の章 → 鳳凰の章2010/3/24 → 2012/3/7714日(約2年)
鳳凰の章 → 天下夢幻の章2012/3/7 → 2013/7/10490日(約1年4ヶ月)
天下夢幻の章 → 覚醒の章2013/7/10 → 2014/12/17525日(約1年5ヶ月)
覚醒の章 → 勇士の章2014/12/17 → 2016/8/3595日(約1年7ヶ月)
勇士の章 → 天楼の章2016/8/3 → 2019/1/23903日(約2年5ヶ月)
天楼の章 → 現在(2025/4)2019/1/23 → 2025/4/1約2281日(約6年3ヶ月)
↑最長!

当時は1年半〜2年のペースで章が更新されていたんですよね。
それが今は「まるで時間が止まったかのように」感じられる…そんな気がしてしまうのも、無理はありません。


それでも私は、「新章は必須じゃない」と思っている🌱

ちょっとだけ、視点を変えてみませんか?
ゲームの運営って、感情だけじゃなく、経営判断や戦略がとても大事だと思うのです。

マーケティングの世界には「プロダクト・ライフサイクル(PLC)」という考え方があります📈

導入期 → 成長期 → 成熟期 → 衰退期

参考:Google Trendsを利用した信長の野望オンラインのキーワード数🔗

これはゲームにも当てはまります。信Onは今、「衰退期」に入り続けているタイトルだと思います。下の図の場合だとDecline in salesの位置。

引用:Product Life Cycle: Its Stages and How to Manage It
https://altcraft.com/glossary/product-life-cycle

でもそれは…

“終わりの兆し”ではなく、“維持すべきフェーズに入っている”ということ


新章を出すということは、巨大なコストを背負うこと💸

たとえば「新章を出す」となれば、それだけで何千万円〜億単位の開発・広告コストがかかります。

  • 新たなダンジョンや装備、スキル、バランスの調整
  • 大量のQAテスト・不具合対応
  • 広告・キャンペーン・復帰誘導の仕組み

一方、今の信Onのプレイヤー数は、もはや“爆発的な流入”が望める規模ではありません。
つまり、コストに対してリターンが見込めないリスクが大きすぎるのです。

その結果、ここ数年メーカーが選んだ道は――

“あえて出さない”という選択

それは「諦め」ではなく、「賢明な戦略」なのだと、私は推測しました。


そして始まった、新しい形の物語「天下統一奇譚」📜✨

新章が来ない代わりに、2023年から始まった「天下統一奇譚」シリーズ。
これは、過去の戦国史をベースにした小出しシナリオ形式のアップデートです。

シナリオ名実装日概要
桶狭間編2023年7月5日今川義元を討ち取った「桶狭間の戦い」後の怪異を調査するシナリオ。
富士編2023年11月8日富士の霊峰に現れた怪しい洞窟「富士地下洞穴」を探索するシナリオ。
外伝・駿府編2024年3月20日今川義元が魔物の力に手を出した経緯など、駿府城を舞台にした外伝的シナリオ。
京都編2024年7月3日上洛を果たした織田信長が、本能寺に現れた魔物を退治するシナリオ。
賤ヶ岳編2024年11月6日浅井長政の謀反とお市の失踪を巡る、浅井・朝倉連合軍との戦いを描くシナリオ。
比叡山編2025年3月19日比叡山に巣食う妖魔と鉄砲隊の謎を追うシナリオ。

派手さはないけど、プレイヤーが少しずつ物語を追えるようになっていて、私はこの取り組みをとても戦略的で温かい工夫だと感じています。

「終わるために止まった」のではなく、
「終わらないために、歩み方を変えた」のかもしれません。


それでも、プレイヤーができることがある🔥

でも、じっと待つだけでは物足りない。
この世界を愛してきた私たちには、**守るための“参加の形”**があると思うんです。

  • 情報の発信
  • 参加への呼びかけ
  • 英傑データや検証記事の共有
  • キャラへの想い
  • そして、語ること(懐古)

だから私は、こうしてブログを書き始めました。


次回予告??:「天下統一奇譚の静かな革命──“小出し”に宿る戦略」

「なんだか静かだけど、妙に続いている」その裏にある運営の思惑と、私たちプレイヤーの役割について考えていきます。

以上

引き続き戦国の世をお楽しみください


参考:リンク

プロダクトライフサイクルとは?フェーズごとの分析方法や戦略例を解説
マーケティング戦略においてプロダクトライフサイクルを理解することはとても重要です。プロダクトライフサイクルの各段階によって有効な戦略は異なります。適切な戦略をとることで企業は市場でリーダーシップをとり、より多くの利益を手にできます。この…
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参考:分析

現在のPLC(プロダクトライフサイクル)分析と市場環境を踏まえると、「信長の野望 Online」に対して新章を出さず、小型アップデートに注力しているメーカーの戦略は、十分に妥当性がある。

以下、戦略的・経済的な観点から理由を整理してみます。


1. 【PLC的観点】今は「衰退期」後半、下手に投資すべきでない時期

  • 現在の信Onは、明確に成熟期を超えて衰退期に入っている
  • このフェーズでは「大規模な再投資(=新章)」は費用対効果が非常に悪い
  • むしろ既存コンテンツを小出しに再利用しながら、固定ユーザー層からの安定収益を得る方が合理的。

→ 「天下統一奇譚」のような低コスト・高維持型アップデートがまさにそれに該当。


2. 【開発・広告コスト】新章=数千万円〜億単位の出費

  • 新章となれば、通常は以下の費用が発生します:
    • シナリオ、ダンジョン、装備、英傑などの設計・実装
    • UI改修やQAコスト(不具合対応)
    • 大規模広告(ゲーム雑誌・Web・SNS)
  • このような投資を回収するには「新規流入」か「大規模な課金増」が必要。
  • しかし現在のアクティブ層・検索トレンドでは見込めない

→ つまり「出しても回収できないリスクが高すぎる」。


3. 【固定層重視のローコスト戦略】=現在の運営方針

  • 現在のコーエーテクモ社は、
    • 「信On」の収益よりも「信長の野望シリーズ(新作)」「三國志・仁王・ライザ」など新規/主力タイトルに注力
    • 信Onは「黒字が出ればOK」の維持型タイトル。もしくは虎の子とも考えられる。
  • それゆえ、開発チームの縮小、外注化、再利用戦略が取られている可能性が高い。

4. 【プレイヤー体験としての戦略的正当性】

  • 毎年のように大規模アップデートがあるゲームは、プレイヤーの時間的・金銭的負担が大きい
  • 小型アプデなら:
    • プレイヤーは気軽に復帰できる
    • ストーリーが分割されてるので追いやすい
    • 長期プレイとの相性も良い

→ 特に信Onのように「社会人比率が高い、コアユーザー(中年層向け)」では理にかなっている。


補足:運営が狙ってると考えられるKPI(指標)

指標現在の戦略で向上しうる内容
平均同時接続数小型アプデでこまめに「戻ってくる」体験を提供
月間課金額アイテム課金・英傑追加・合成素材などで回収
カスタマー満足イベントの適度な頻度で維持
離脱率ハードな強制アプデがないことで、低く保ちやすい
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